パラコードを結ぶ!人類の創造本能が目覚めるハンドクラフト授業
人類は、はるか昔から「結ぶ」という技術を使ってきました。
木を結び、道具をつくり、荷物を運び、暮らしを築く。
そして時は流れ、現代――。
その英知は今、スマホストラップへと進化しました。
まずは完成形から。
一本のパラコードが、立派なストラップへ進化しました。
今回の授業は、パラコードを使ったストラップ制作です。
スマートフォンはもちろん、バッグや鍵などにも使える汎用性の高いアイテム。
しかも制作前に、自分の好きなカラーを選ぶことができます。
黒ゴマラテ、カフェモカ、ハロウィン、サボテン、オータムリーフ、マンダリンソーダ、トゥインクルドロップ、ブルーラグーン。
……色の名前だけで、なんだかオシャレなカフェにいる気分。
色とりどりの材料がずらり。
ここからそれぞれの作品が始まります。
授業を担当するのは、家庭科の経験豊富な先生。
まずはハンドクラフトの魅力から。
「デジタルデトックス」「達成感」「脳の活性化」――
ものづくりには、思った以上にいろいろな力が詰まっています。
そして、いよいよ実演。
長いコードを使って、結び方を一つずつ説明。
完成形を掲げながら解説。
一本のひもからここまで進化します。
さあ、ここからは生徒たちの番です。
右へ通して、左へ回して、締めて、また結ぶ。
すべては、この小さなリングと数本のコードから始まる。
鮮やかなピンク。
少しずつ模様が姿を現してきました。
一つ一つ確かめながら編んでいきます。
一人では分からないところは、隣同士で確認。
こういう“ちょっと見せて”が、ものづくりの授業ではかなり大事です。
結び方を理解すると、同じ動作の繰り返しにもリズムが生まれてきます。
気がつけば教室には、妙な静けさが訪れます。
なぜなら、みんなめちゃくちゃ集中しているから。
実はこうした創作活動では、完成形を想像する、色を見る、位置を判断する、指先を動かす、間違いを見つけて修正する――といった複数の働きが同時進行します。
つまり脳内では、
「想像する者」
「設計する者」
「指を動かす職人」
「間違いを発見する監督」
が一斉に会議を始めます。
脳内、人類総力戦です。
そして少しずつ形になってくると、
「おお……できてきた」
という達成感が発生。
太古の人類が初めて便利な道具を完成させた瞬間も、もしかするとこんな気分だったのかもしれません。
たぶん規模はだいぶ違います。
完成に近づいた作品。
結び方や配色によって雰囲気も大きく変わります。
今回の授業は、知立・中津川・蘭・塩尻の4校舎を結んだ映像授業。
知立校から授業を配信し、離れた校舎でも同じ内容に挑戦します。
大型画面を通して授業を受信。距離が離れていても、同じ時間に同じ作品をつくります。
別校舎でも制作進行中。
これも通信制高校ならではの授業風景です。
そして蘭本校では、教務主任のないとう先生も授業補助へ。
国語の先生なのですが、どうやら手芸魂が静かに眠っていたようで……
作品を手に、なぜか本人までストラップ化しそうな勢いです。
気がつけば生徒と一緒にかなりノリノリ。
「そこはこうかな?」と一緒に確認。
担当教科の壁は、ものづくりの前では消滅します
生徒も黙々と制作中。
色の組み合わせにも個性が出ます。
3時間あったはずの授業も、気づけばあっという間。
「集中する」というより、時間のほうが先に消えていく。
それが創作の面白さなのかもしれません。
一本のひもだったものが、手を動かし続けることで、自分だけの道具へ変わっていく。
便利だから作る。
好きな色だから作る。
完成したらうれしいから作る。
その単純な気持ちは、何千年経っても案外変わらないのかもしれません。
ものをつくるって、やっぱり面白い。
緑誠蘭高等学校では、そんな「やってみたくなる授業」をこれからも続けていきます。
